「認められたい」
「ほめられたい」
「好かれたい」
「尊敬されたい」
毎日を過ごしていると欲が絶えません。
特に求める欲求は「人から認められる」ことです。
認められないと、イライラしたり、ストレスがたまります。
ただ、その欲を満たすことは、簡単にはかないません。
どうしたら、欲求を抑え、ストレスをためずに過ごせるのでしょうか?
また、人はなぜ、そんなに「認められたい」のでしょうか?
人間の本能が「認められたい」「褒められたい」を求めるのです。
問題は、人が「承認欲求を求める理由」を理解することで解決します。
「欲求」の仕組みと問題を知ることで、欲求を無くすことができます。
欲求がなくなることで、ストレスが軽減され楽しい一日を過ごすことができるようになります。
欲求とは
欲求とは何でしょうか?
まずは「マズローの欲求5段階説」を簡単におさらいしましょう。
ここでは詳しく解説しませんので、詳しく知りたい方は、「マズローの欲求5段階説」で検索してみましょう。
解説サイト
マズローの欲求5段階説
「マズローの欲求5段階説」を簡単に解説すると、人間の欲求には5段階の順番で欲求が発生します。
上から順番に欲求が発生して、満たされると下へと欲求を求めます。
- 生理的欲求 (食たい、飲たい、寝たい)
- 安全欲求 (家、警察、病院、安全を確保したい )
- 社会的欲求 (学校、会社、地域に所属したい)
- 承認欲求 (人から認められたい)
- 自己実現欲求 (理想の自分になりたい)
自分と照らし合わせて「現在どこまで満たされているか」を考えてみましょう。
恐らく、多くの方は「社会的欲求」までは満たされているのではないでしょうか?
そうなんです。
多くの人は「承認欲求」が満たされず、「承認欲求」を求めているのです。
多くの人は「承認欲求」を求める
つまり、多くの人は、この欲求が満たされず、悩んでいるのです。
「承認欲求」に悩み、苦しみ、満たすことができず、次の「自己実現欲求」へと進むことができないのです。
「承認欲求」は「相手が自分を認めること」です。
相手が自分のことを認めることで、満たされるのです。
ただし、相手に自分を認めさせることは、簡単なことではありません。
相手をコントロールすることはとても難しいことだからです。
よって、5つの欲求の中で満たすことが一番難しい欲求となっています。
「承認欲求」を満たした時
ただ、この「承認欲求」を満たさないと、次へとつながる「自己実現欲求(理想の自分になりたい)」を満たすための行動へ移すことができないのです。
「自己実現欲求」は自分のために努力し、自分の成長を感じることができます。
つまり、自分が頑張ればその分、満たされます。
やれば、やるだけ、満たされますので、多くのやりがいを感じることができます。
つまり
「承認欲求」から「自己実現欲求」へ欲求を向けることで道が開かれ、自分を成長させる欲求に向かって、毎日を過ごすことができるのです。
また、「承認欲求」は「自己実現欲求」とは違い、自分だけでは解決できない欲求なので、一番困難な欲求となっています。
つまり、この困難な欲求から「自己実現欲求」へ移行することで、大きな成長の段階へと入ることができるのです。
承認欲求とは
では具体的に、「承認欲求とは何か」を解説します。
承認欲求とは、周りに認められたい欲求のことです。
例えば、
- 認められたい
- 嫌われたくない
- 好かれたい
- 陰口を言われたくない
- 悪く評価されたくない
- 偉くなりたい
- 人気者になりたい
- 有名になりたい
心当たりはありませんか?
人は承認されないことを不安に思い、「どうしたら承認されるか」を考え、行動してしまうのです。
承認欲求の問題
「承認欲求」には、困難な問題が大きく2つあります。
- 相手が認めるためには、相手が「すごい」とか「嬉しい」と思うことをする必要がある
- 相手が心で思うだけでなく、言葉や行動で示すことが必要
つまり、「承認欲求」を満たすためには、相手が明示的に、自分を認める必要があるのです。
ただし、相手をコントロールはできません。
できたとしても相当の努力と根性が必要なのです。
努力は必要?
相手が自分を認めるために、そんなに努力する必要はあるのでしょうか?
よく考えてください。
この欲求を満たすために努力する時間は、有効なのでしょうか?
時間を、自分の成長に使たほうが、よっぽど有意義なのではないでしょうか?
認められるために努力した場合
もし、相手に認められようと、努力した場合、どんな努力が必要でしょうか?
- 相手に好かれるように行動する
- 相手が怒らないように行動する
- 相手に褒められるように行動する
- 自分のことは全て後回しにする
- 相手の嫌なことを積極的にこなす
- 相手の提案を断らない
- 常に相手の顔色をうかがう
上げたらきりがありません。
こんな努力は必要なのでしょうか?
この努力で成長するのでしょうか?
この努力を続ると悩みが生まれる
この努力を続けた場合、精神的にも問題が生まれます。
- 人の顔色を常にうかがい、何も行動できなくなる
- 周りが気になって行動ができない
- 周りが常に「どう思っているか」が気になり、常におどおどする
- 相手のちょっとした行動でもビクビクする
- 相手が他人を少しでも認めた時、嫉妬や、やきもちが湧き、その人を嫌いになる
- 相手に褒められようと努力して、褒められなかった時、必要以上に落ち込む
- 努力しても、相手は簡単には自分を認めないことで落ち込む
問題ばかりですね。
認められないことの問題
思い返してみましょう。
もし認められなかったときの問題は何でしょう?
大きな問題は思いつかないのではないでしょうか?
ある出来事にて「褒められた時」と「褒められなかった時」の違いは何でしょうか?
恐らく気分の問題ではないでしょうか?
褒められた時は気分が良くなり。
褒められなかった時は気分が悪くなる。
もし褒められた時、「ただ褒められなかっただけ」と気にしなければ、それだけの事ではないでしょうか?
先に「褒められる」と期待するから、褒められなかった時に落ち込むのです。
最初から、褒められる可能性は少なく、褒められたら「ラッキー」と思い行動したらどうでしょうか?
もし褒められなくても、落ち込まないのではないでしょうか?
承認欲求を放棄すると
認められることに一生懸命努力する必要は、あるのでしょうか?
こんなに面倒なことに力を使って満たす必要は、あるのでしょうか?
認められることを放棄して、次の自己実現欲求を満たすために努力した方が、効率が良いのではないでしょうか。
これらの努力に時間を使うより、自分が求める事へ集中し、時間を費やした方が楽しいし、良い成果もでるのではないでしょうか?
また、楽しいことへの努力は結果がでます。
結果がでれば、相手は自然と認めるでしょう。
感情は先に「承認欲求」を求めてきます。
感情にだまされず「承認欲求」を満たすことに努力せず、「自己実現欲求」の欲求を先に満たすことに集中しましょう。
すると、「自己実現欲求」を満たすことで相手も認め「承認欲求」が自然に満たされるのです。
放棄する方法
とは言っても、簡単に放棄はできません。
感情が「承認欲求」を求めますので、放棄することは簡単ではありません。
では、放棄しなかった場合の問題を知り、「どうしたら放棄できるようになるか」を考えてみましょう。
人は相手を褒めない
人は簡単に相手を認めません。
心の中ですごいと思っても、言葉に出すことは少ないでしょう。
また、言ったとしてもお世辞が多いでしょう。
それを知れば、悩みはなくなります。
承認欲求を求めれば、求めるほど、得られないことで、失望に変わるのです。
相手に期待するのはやめましょう。
「褒められたらラッキー 」と思いましょう。
期待すればするほど、得られない時、失望に変わります。
特に、「好かれたい」と努力した時は、なおさら落ち込みます。
なぜ簡単に褒めないのか
褒めないのではなく、常に褒められることを期待することが、問題なのです。
期待しすぎることで、褒められなかった時に不満になるのです。
相手が自分を褒めることが普通だと思い込んでいるのが、原因なのです。
逆の立場になって考えると簡単に理解できます。
もし相手に対して、「すごい」とか「ありがたい」と思った時、積極的に褒めたり、お礼を言ったりしていますか?
恐らく、あなたも周りに対して簡単に認めたり、承認したり、褒めたり、していないのではないでしょうか?
これを理解すると気が楽になります。
「あー求めすぎていたな」
「自分もそうだな」
と分かり楽になります。
人によって求めている物は違う
人によって求めている事は違います。
例えば、相手にしたことが、ありがた迷惑の時もあります。
プレゼントをあげた時、相手の嫌いな物だった可能性もあります。
その時、相手にお礼を求めるのはおかしいですね。
もちろん相手は嫌いな物でも「ありがとう、嬉しい」と言いますが、内心は「嫌いなんだよな」と思っています。
また、親切にした事が、逆に迷惑の時もあります。
最初からお礼を期待せず、されたら「ラッキー」と思いましょう。
最初から期待して行動するのはやめましょう。
そう考えると、「相手が喜ぶことは何か」と一生懸命考えるより、他のことに時間を使ったほうが特であることが分かります。
ただし、特別な相手の場合は、無駄ではないので、一生懸命考えることは重要です。
つまり、「誰にでも好かれるように行動するのはやめましょう」ということです。
心は求める物、そういう物だと理解する
心は求める、そういうものだと理解しましょう。
自分だけではありません。
人間は皆んな「承認欲求」持っています。
持っていない人はいません。
そう分かってしまえば、欲求が発生しても、「またか」「いつものことだと」と思い、気にするのはやめようと思えます。
また、「次々と求めることは、自然である」と理解すれば、「満たされることはない」と納得できます。
「満たされないのはおかしい」と考えては駄目です。
例えその瞬間を満たしても、すぐに新しい要求が発生します。
常に「満たされない」「満たされたらラッキー」と思うのが良いでしょう。
つまり、満たされないのは普通なのです。
自分だけではありません。
周りの人も、満たされていないのです。
現実を知れば、「そんなものか」と思えます。
気にすることはありません。
満たされていないのは皆んな同じなのです。
承認されなくても大丈夫なのです。
周りを気にしない
周りを気にして、気を使うのはやめましょう。
「どうしたら皆んなに嫌われないか」を考えるより、 「どうしたら自分は成長できるのか」を考えましょう。
また、「どうしたら自分は今より成長するのか」を考える時間にしましょう。
周りを気にするより、目の前の仕事や勉強に集中し、成果を出して認められた方が早いです。
以下を気にするのはやめましょう。
- 何か言われること
- 陰口を言われること
- どうしたら褒められるか
- どうしたら相手が喜ぶか
- どうしたら相手は怒らないか
- どうしたら相手が心地よいか
人は10人十色
人は10人十色です。
「相手に好かれよう」と思い行動する時に、「必ずこれをしたら喜ぶ」「褒められる」ような法則はありません。
もしかしたら、ありがた迷惑の可能性もあります。
だったら無理に行動せず、普通に振る舞っていれば良いのです。
普通で、問題はありません。
悪い行動は問題ですが、普通で良いのです。
つまり、「褒められても」「褒められなくても」良いと思って行動するのが一番なのです。
もちろん相手が嫌がる行動は駄目です。
「認められなくても良い」
「特別に悪い行動を取らなければ良い」
と考えるだけでとても気が楽になります。
まとめ
承認欲求を相手に要求するのは、やめましょう。
承認欲求を求めるのは、やめましょう。
相手に「どうしたら承認してもらえるのか」を考えるより、別のことに時間を費やしましょう。
ただし、相手に気を使わず、自己中になるのは問題です。
承認欲求を理解して、自己実現欲求に力を入れることで成長し、結果、周りに承認されることを理解できたのではないでしょうか?
最後に一言でまとめると
「自己実現欲求」に力を注ぎ成長し、その結果、周りに認められ、「承認欲求」を満たしましょう。